企画展

洋酒ポスターコレクション

「鳥柄の和服を着てグラスを掲げる女性」
蜂印香竄葡萄酒
「鳥柄の和服を着てグラスを掲げる女性」
1915〜18年頃
作者 不詳

MTをイニシャルに持つこの作者は三越呉服店や櫻正宗のポスターを複数手がけており、それらは全て東京・銀座の三間印刷所によって世に出されている。おそらく、MTは同社の専属だったのであろう。オリーブの枝にとまる二羽の鳩は平和を象徴するものであり、第一次世界大戦の終結を受けて制作されたものと思われる。

 
「葡萄の下の和服の女性」
蜂印香竄葡萄酒
「葡萄の下の和服の女性」
1900年代
作者 今関 甫召

その後のポスターと比べると半分程度の大きさではあるものの、洋紙に多色石版印刷されたこの作品は、わが国のポスター史においては、かなり早い時期の貴重な作例といえる。極端にデフォルメされた着物の袖は、イギリスの挿絵画家ビアズリーの作品を彷彿とさせ、当時のわが国におけるアール・ヌーヴォーの流行が垣間見られるようである。

 
「ワイングラスを持ち蜂を見上げる女性」
蜂印香竄葡萄酒
「ワイングラスを持ち蜂を見上げる女性」
1927年
作者 多田 北烏

明治時代に遡る葡萄酒の老舗ブランド、「蜂印香竄葡萄酒」は、かねてから漢字が読みにくいとの意見が消費者から寄せられていたため、1927年に商品名を通称として広く使用されていた「蜂ブドー酒」に正式に改めた。ワイングラスの周囲を飛ぶ蜂は商標でもあるが、同時に香り豊な様子を意味する旧名の「香竄」をも象徴的に表している。

「蜂の髪飾りを付けた女性」
蜂印香竄葡萄酒
「蜂の髪飾りを付けた女性」
1924年
作者 不詳

背景を消し、女性の顔とワイングラスを持つ手だけをクローズアップで浮き立たせている点には、従来のポスターにはない斬新なデザイン感覚が感じられる。左上に飛ぶ蜂や女性の頭を飾る蜂の触角を思わせるヘアバンドと葡萄の髪飾りが商標や商品にちなんでいることは言うまでもない。

 
「ワイングラスを持つドレスの女性」
赤玉ポートワイン
「ワイングラスを持つドレスの女性」
1924年
作者 不詳

モデルは1920年代半ばに映画女優として活躍した、日本画家高島北海の娘の愛子である。楕円形にトリミングされた写真は、映画「青春の歌」に出演した際に撮影されたものであり、ポスター上に印刷された本人のサインも相まって、全体から受ける印象は大判のプロマイドである。流行の最先端を行く服装や髪型は、フラッパーで鳴らした彼女だからこそ似合うスタイルだと言える。

 
「白玉ホワイトワイン」
白玉ホワイトワイン

1920年代半ば
作者 不詳

我が国でグラビア印刷術(凹版)が本格的に実用化されたのは1920年代半ばであり、その頃からそれに特化した印刷会社も都内で営業を開始している。しかし実在のモデルを写真撮影し、それをそのままポスターに用いるようになったのは、1922(大正11)年の赤玉ポートワインの有名なセミヌードポスターからである。それ以降、ワインのポスターのなかにモノクロ写真を全面に使用した作品が多く見られるのは、赤玉からの影響であろう。

誠に申し訳ありませんが掲載ポスター作品の販売・複製提供はいたしておりません。
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