企画展

日本酒ポスターコレクション

「菊の横に佇む青色の和服の女性」
菊正宗
「菊の横に佇む青色の和服の女性」
1933年頃
作者 不詳

菊花は菊正宗の商標であり、ポスターを制作する際には必ずどこかに用いられてきた。ただし、これほど大量かつ前面に描かれた例はなかった。けれども、白い菊花は小花であるが故に清楚で愛らしく、まるで美人そのもののを表すかのようである。また、青い着物にも美しく映え、全体として見る者にすがすがしい印象を与えるポスターとなっている。

 
「酒をつぐ紫色の和服の女性」
月桂冠
「酒をつぐ紫色の和服の女性」
1927〜35年
作者 松田 富喬

作者の松田富喬は、北野恒富門下の日本画家として画業をスタートさせたものの、実際には各種ポスターや婦人向け雑誌の表紙を手がけた、戦前期を代表する大阪在住の図案家であった。背景の人物をシルエットだけで描くことによって、ほろ酔い加減の紫色の着物の美人は際立ち、少し崩れた姿勢と潤んだ視線が、艶めかしい雰囲気を醸し出している。

 
「金屏風の前に立つ和服の女性」
松竹梅
「金屏風の前に立つ和服の女性」
1937〜9年
作者 不詳

このポスターのように実在のモデルを写真撮影し、それに人工着色することで、あたかもカラー写真のように仕上げる試みは、わが国では大正末から本格的に行われるようになった。金屏風に描かれている松やモデルの着用している着物や帯にあしらわれている松竹梅の模様は、正月のめでたさを表すと同時に、商品名を表している。美人画ポスターとしては戦前期最後に属する1枚である。

「臙脂色の和服の女性」
白鶴
「臙脂色の和服の女性」
1927〜35年
作者 孫

酔いを覚ますために座敷から出てきたところを描いた作品であろうか。吊り下げられた灯篭に照らされた美人の頬はほんのりと赤く、潤んだ目元や柱に寄りかかる姿からは、独特の風情と色気が感じられる。女性の髪を飾る簪は鶴をかたどっており、吊り下げ灯篭に浮かび上がった文字と同様、このポスターが白鶴のものであることを表している。

 
「扇を持つ橙色の和服の女性」
菊正宗
「扇を持つ橙色の和服の女性」
1935年
作者 森本 茂二

総絞りの着物にだらりの帯、扇子に花簪と、全てが菊柄であることから、画面上にブランド名が記されていなくても、菊正宗のポスターであることがわかる一品である。左下に茂二(=森本茂二)の落款はあるものの、彼は1922年に亡くなっており、着物には人工着色した形跡が認められることから、彼が残した原画が後に改作されたものと思われる。

 
「富久娘ポスター」
富久娘

1950年代初め
作者 不詳

金屏風を背にしてポーズを取る女性は、この時代のポスターには珍しく、どことなく緊張した面持ちである。それもそのはず、彼女は下唇にしか紅が入っていないことから見ても、店だしして間もない舞子であり、おそらく絵のモデルになるのもこれが初めてなのであろう。総絞りの赤い着物に宝づくしの花簪、「富久娘」と書かれた扇を持つ手の全てに初々しさが漂っている。

誠に申し訳ありませんが掲載ポスター作品の販売・複製提供はいたしておりません。
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